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粘
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つ
ふりがな文庫
“
粘
(
つ
)” の例文
シバヤナギ、タチヤナギ、いろいろな名があろう、幹の皮は、皺だらけで、永年洗い落したことのない垢……青苔が、厚くこびり
粘
(
つ
)
いている。
白峰山脈縦断記
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
たちのぼる惡氣岸に
粘
(
つ
)
き、
黴
(
かび
)
となりてこれをおほひ、目を攻めまた鼻を攻む 一〇六—一〇八
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
「だッて、肩まで
粘
(
つ
)
いているじゃありませんか。また、酔ッぱらったんでしょう」
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
鼻を押しつけるようにして、乏しい灯で
透
(
す
)
かして見ると、へな土が一面に
粘
(
つ
)
いている。
上
(
のぼ
)
り
下
(
さが
)
りの草鞋で踏つけたものと思われる。自分は梯子の途中で、首を横へ出して、下を
覗
(
のぞ
)
いた。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
其処
(
そこ
)
に花が
粘
(
つ
)
いてゐたから取つたのよ」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
自分の肩にかけてくれた、樺の皮で一枚合羽が出来たのはよいが、その皮には苔も
粘
(
つ
)
いている、蘭科植物も生えていたから、
後
(
うしろ
)
からは老木の精霊が、森の中を
彷徨
(
さまよ
)
っているように見えたろう
梓川の上流
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
谷が
蹙
(
せば
)
まるに随って、両崖の山は、互い違いに裾を引いて、脚部を水にひたしている、水はその爪先を
綺麗
(
きれい
)
に洗って流れて行く、ノキシノブの、べったりと
粘
(
つ
)
いた、皺の皮がたるんだ桂の大木や
谷より峰へ峰より谷へ
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
粘
常用漢字
中学
部首:⽶
11画
“粘”を含む語句
粘着
粘土
粘着力
粘々
粘付
粘稠
粘力
粘墨
粘着性
粘液
粘氣
粘膜
血粘
粘泥
粘液質
鼻粘膜
粘滑油膩
粘質
粘著
粘質硝子
...