トップ
>
箱膳
>
はこぜん
ふりがな文庫
“
箱膳
(
はこぜん
)” の例文
お兼 (登場。
箱膳
(
はこぜん
)
の上に徳利を載せて左衛門の前に置く)お待ち遠さま。ひもじかったでしょう。さあおあがりなさい。(徳利を持つ)
出家とその弟子
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
亭主は食べ
了
(
おわ
)
った茶碗に湯を注ぎ、それを
汁椀
(
しるわん
)
にあけて飲み尽し、やがて
箱膳
(
はこぜん
)
の中から
布巾
(
ふきん
)
を取出して、茶碗も
箸
(
はし
)
も自分で
拭
(
ふ
)
いて納めた。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
塗
(
ぬ
)
りの
剥
(
は
)
げた
箱膳
(
はこぜん
)
に、
沢庵
(
たくあん
)
四きれ、汁一
椀
(
わん
)
、野菜の煮しめが一皿ついて、あたりに人はなしといえども、それをあぐらで食うわけにはいかない。
鳴門秘帖:05 剣山の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それらは古い
箱膳
(
はこぜん
)
や、椀や、
箸
(
はし
)
、おはち、下駄、足駄、傘、ゴム底の足袋、古いゴム長靴、ゴム引きの
雨外套
(
あまがいとう
)
に、ゴム引きの雨天用帽子、などといった類であるが、その中には三
季節のない街
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
老主人はこれもいつもの通り
長火鉢
(
ながひばち
)
の側に
箱膳
(
はこぜん
)
を据ゑて小量な
晩酌
(
ばんしやく
)
を始めてゐた。
煤煙の匂ひ
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
▼ もっと見る
やがて隠居所から
通
(
かよ
)
って来るおまんをはじめ、一日の小屋仕事を終わった下男の佐吉までがめいめいの
箱膳
(
はこぜん
)
を前に控えると、あちらからもこちらからも
味噌汁
(
みそしる
)
の
椀
(
わん
)
なぞを給仕するお徳の方へ差し出す。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
“箱膳”の解説
箱膳(はこぜん)は、日頃は食器を入れている箱であるが、食事の際に箱の上蓋を反対にして食器を並べ膳として用いた箱。飯台、切り溜めともいう。
(出典:Wikipedia)
箱
常用漢字
小3
部首:⽵
15画
膳
常用漢字
中学
部首:⾁
16画
“箱”で始まる語句
箱
箱根
箱丁
箱書
箱車
箱館
箱入
箱庭
箱提灯
箱根山