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竺阿彌
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ちくあみ
竺阿彌、めそ/\と
泣きながら、
仰なれば
是非もなし。
乞ふ
吾が
最後の
一言を
容れよ、と
云ふ。
國沴何をか
云ふ、
言はむと
欲する
處疾く
申せ、とある
時
時に
方國沴氏、
眞四角な
先生にて、すなはち
明州の
刺史たり。
忽ち
僧を
捕へて
詰つて
曰く、
汝何の
姓ぞ。
恐る/\
對て
曰く、
竺阿彌と
申ますと。
方國僧をせめて
曰く、
汝職分として
人の
迷を
導くべし。