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端然
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きちん
ふりがな文庫
“
端然
(
きちん
)” の例文
「……止そう、そんな事を云うんなら。」と葛木は苦笑して、棒縞お召の
寝々衣
(
ねんねこ
)
を羽織った、
胡坐
(
あぐら
)
ながら、両手を両方へ
端然
(
きちん
)
と置く。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
端然
(
きちん
)
と坐ってると、お組が、精々気を利かしたつもりか何かで、お茶台に載っかって、ちゃんとお茶がその前へ二つ並んでいます……
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
黒縮緬の雪女は、さすが一座に
立女形
(
たておやま
)
の見識を取ったか、島田の一さえ、
端然
(
きちん
)
と済まして口を利こうとしないので、美しい
女
(
ひと
)
はまた青月代に、そう
訊
(
き
)
いた。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
寝床の上に
端然
(
きちん
)
と坐って、膝へ
掻巻
(
かいまき
)
の襟をかけて、その日の新聞を読む——半面が柔かに
蒲団
(
ふとん
)
に敷いている。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
端然
(
きちん
)
と
居坐
(
いずまい
)
を直して、そのふっくりした乳房へ響くまで、身に染みて、
鳩尾
(
みずおち
)
へはっと
呼吸
(
いき
)
を引いて
菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
ちょうどこの
時代
(
じぶん
)
——この篇、連載の新聞の
挿絵
(
さしえ
)
受持で一座の
清方
(
きよかた
)
さんは、下町育ちの意気なお母さんの袖の
裡
(
うち
)
に、博多の帯の
端然
(
きちん
)
とした、襟の綺麗な、眉の明るい
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
縁側を
背後
(
うしろ
)
に、
端然
(
きちん
)
と坐った、お君のふっくりした
衣紋
(
えもん
)
つきの帯の処へ、中腰になって
舁据
(
かきす
)
えて置直すと、正面を
避
(
さ
)
けて、お君と
互違
(
たがいちが
)
いに肩を並べたように、どっかと坐って
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
さすがにまだ
端然
(
きちん
)
と坐って、例の(菅女部屋。)で、主税は独酌にして、ビイル。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
とおとなしく云って、
端然
(
きちん
)
と会釈して
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“端然”の意味
《名詞》
身なりや姿勢などがきちんと整っていること。
(出典:Wiktionary)
端
常用漢字
中学
部首:⽴
14画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“端”で始まる語句
端
端折
端書
端緒
端唄
端近
端々
端居
端倪
端艇