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空木
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うつぎ
ふりがな文庫
“
空木
(
うつぎ
)” の例文
径を超えて
空木
(
うつぎ
)
の幹にて衰へ、キンギンボク、毒ウツギの青き葉は暮れやらぬ陰影のなかにありて、小砂利のあかりに鋭く嘆く。
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
緑蔭にほの白く匂う
空木
(
うつぎ
)
の花もすでに朽ち、さすや
軒端
(
のきば
)
のあやめぐさ、男節句の祝い日がすぎて、まだ幾日も経たぬある日のことであります。
艶容万年若衆
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
四邊の山林から樟腦を作る楠と紙を
製
(
つく
)
るに用ふる糊の原料である
空木
(
うつぎ
)
の木とを採伐することに着手した。
姉妹
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
その小径は、
毛莨
(
きんぽうげ
)
や
釣鐘草
(
つりがねそう
)
や
簪草
(
かんざしぐさ
)
などのひ弱い夏花や、鋭い棘のある
淫羊藿
(
いかりそう
)
、
空木
(
うつぎ
)
などの
丈
(
たけ
)
低い草木で覆われていて、その入口でさえも、密生している
叢
(
くさむら
)
のような暗さだった。
白蟻
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
山里も
朴
(
ほお
)
、
栃
(
とち
)
、すいかずらの花のころはすでに過ぎ去り、
山百合
(
やまゆり
)
にはやや早く、今は
藪陰
(
やぶかげ
)
などに顔を見せる
蕺草
(
どくだみ
)
や谷いっぱいに香気をただよわす
空木
(
うつぎ
)
などの季節になって来ている。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
日かげは
漉
(
こ
)
されて新しく、わがインバネスに、ノートの罫に、径を超えて
空木
(
うつぎ
)
の幹にて衰へ、キンギンボク、毒ウツギの青き葉は暮れやらぬ陰影のなかにありて小砂利のあかりに鋭く嘆く。
春の暗示
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
鈴鹿山
空木
(
うつぎ
)
花咲きしづかなり飛びつつし思ふ夏ふかみけり
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“空木(ウツギ)”の解説
ウツギ(空木・卯木、学名: Deutzia crenata)はアジサイ科最新の植物分類体系であるAPG体系や、それ以前のクロンキスト体系ではアジサイ科(Hydrangeaceae)に区分されているが、さらに古い新エングラー体系ではユキノシタ科(Saxifragaceae)に区分されている。ウツギ属の落葉低木。別名はウノハナ。日当たりのよい山野にふつうに見られる。
(出典:Wikipedia)
空
常用漢字
小1
部首:⽳
8画
木
常用漢字
小1
部首:⽊
4画
“空”で始まる語句
空
空地
空虚
空想
空洞
空腹
空家
空気
空嘯
空手