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穢苦
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むさくる
ふりがな文庫
“
穢苦
(
むさくる
)” の例文
月代
(
さかやき
)
の伸びた荒くれ男どもは本職の渡世人らしく、頬冠りや向う鉢巻で群がっている
穢苦
(
むさくる
)
しい老若は、近郷近在の百姓や地主らしい。
名娼満月
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
楽声を聴いて心を悦ばせるには、上品でなくてはならないというのではないが、いかにも
穢苦
(
むさくる
)
しい感じを与えられた。
下卑
(
げび
)
ていたこともいなまれなかった。
豊竹呂昇
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
穢苦
(
むさくる
)
しい六疊室の、西向の障子がパッと明るく日を受けて、室一杯に莨の煙が蒸した。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
そこの主人はしよつちゆう塩原多助の講談を愛読してゐて、自分も多助のやうに道に落ちた草履でも拾つてみたく思つたが、草履には土がへばり着いてゐるので、少し
穢苦
(
むさくる
)
しかつた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
改め斯樣に
穢苦
(
むさくる
)
しき
住居
(
すまひ
)
なれども
此方
(
こちら
)
へ御通り下されと最丁寧なる
挨拶
(
あいさつ
)
に瀬戸物屋の忠兵衞は
莞爾
(
にこ/\
)
として立入けり此瀬戸物屋忠兵衞と云ふは至つて女
好
(
ずき
)
にて殊にお光は後家なりと思ふ者から見れば
貧苦
(
ひんく
)
の
容子
(
ようす
)
故一
肌
(
はだ
)
脱
(
ぬい
)
で世話を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
「イヤ。まずまずお話はあとから……こちらへ上り下されい。手前一人で御座る。遠慮は御無用。コレコレ金作金作。お
洗足
(
すすぎ
)
を上げぬか……サアサア
穢苦
(
むさくる
)
しい処では御座るが……」
斬られたさに
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
穢苦
(
むさくる
)
しい六畳間の、西向の障子がパツと明るく日を
享
(
う
)
けて、室一杯に
莨
(
たばこ
)
の煙が蒸した。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
穢
漢検1級
部首:⽲
18画
苦
常用漢字
小3
部首:⾋
8画
“穢”で始まる語句
穢
穢土
穢多
穢物
穢虫
穢濁
穢人
穢汚
穢悪
穢身