福分ふくぶん)” の例文
むかしは貴族きぞくの家の長子に生まれると福分ふくぶんを一人じめにすることができたが、今日の労働者ろうどうしゃの家庭では、総領そうりょうはいちばん重い責任せきにんをしょわされる。
そればツかりぢやアない、まア明治世界めいぢせかいにとつてはたふと御仁おひとさ、福分ふくぶんもあり、うんもあるから開運出世大黒天かいうんしゆつせだいこくてんさ。
七福神詣 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
烏滸おこがましうござりますが、従つて手前どもも、太夫様の福分ふくぶん徳分とくぶん未曾有みぞう御人気ごにんきの、はや幾分かおこぼれを頂戴ちょうだいいたしたも同じ儀で、やうな心嬉しい事はござりませぬ。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
人の欲しいと思うものを取ったところで、それはおのれの福分ふくぶんにはならぬものじゃぞ。
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
まア富貴楼ふつきらうのおくらさんかね、福分ふくぶんもあり、若い時には弁天べんてんはれたくらゐ別嬪べつぴんであつたとさ、たく横浜よこはま尾上町をのへちやうです、弁天通べんてんどほりと羽衣町はごろもちやうちかいから、それに故人こじん御亭主ごていしゆかめさんとふからさ。
七福神詣 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)