礼記らいき)” の例文
次は『孟子』で十四個所、その次は『左伝』で九個所、『礼記らいき』は六個所である。これらのいずれにも関係のない個所を拾い上げると
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
いにしえより忠は宦成におこたり病いは小に加わり、わざわいは懈惰けだに生じ孝は妻子に衰うという、また礼記らいきにも、れてしかしてこれを愛すといえり
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
大學頭様は五経の内の礼記らいきと申す書物をお取寄せになりまして、第三がん目の檀弓だんぐうと申す篇の一節ひとくだりを御覧に入れて、御講釈を申上げられました。
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
礼記らいき』に〈猩々善く言えども禽獣を離れず〉など支那に古く知れたものでもと支那の属国交趾こうしに産したらしい。
その他『礼記らいき』に「茝蘭ヲ佩帨はいぜいス」と言い、また「諸侯ハ薫ヲ贄トシ大夫ハ蘭ヲ贄トス」と書き、『楚辞そじ』に「秋蘭(同名あり)ヲギテ以テ佩ト為ス」
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
(『礼記らいき』祭法篇に曰く、「人の死するを鬼という。これ五代の変ぜざるところなり」と)
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
農事の軽からざる例は礼記らいきに、正月、天子自ら耒耜らいしを載せ給ひて諸侯を従へ、籍田せきでんに至つて、帝たがやし給ふこと三たび、三公は五たび、諸侯は九たびす、終つて宮中に帰り酒を賜ふ、とあり
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そこは流石さすがに才子で、粟津の浜に精兵を率いて駈通るような文章を作る男だけに、檀弓は六国りくこくの人、檀弓一篇は礼記らいきに在りといえども、もと伝聞に出ずるもので、多く信ず可からず、というような論は
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
礼記らいき』に春を東郊に迎うるに青馬七疋を用いるの、孟春の月天子蒼竜(青い馬)に乗るなどとあり。
『左伝』は孔子没する前年に「孔子、衛の乱を聞きて曰く、さいやそれ来たらん、由や死せんと」という語を録し、『礼記らいき檀弓だんぐうには「孔子、子路を中庭において哭せり」云々と記している。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)