砂煙さえん)” の例文
あれはと見る間に百尺ひゃくせき波状の黒線こくせんの左右より、二条の砂煙さえん真白ましろにぱツと立つたれば、その尾のあたりはほこりにかくれて
凱旋祭 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
二日ふつか午後ごごけむり三方さんぱうながら、あきあつさは炎天えんてんより意地いぢわるく、くはふるに砂煙さえん濛々もう/\とした大地だいち茣蓙ござ一枚いちまい立退所たちのきじよから、いくさのやうなひとごみを、けつ、くゞりつ
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)