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石灰
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いしばい
ふりがな文庫
“
石灰
(
いしばい
)” の例文
それというのが、
時節柄
(
じせつがら
)
暑さのため、
恐
(
おそろ
)
しい悪い病が
流行
(
はや
)
って、先に通った辻などという村は、から一面に
石灰
(
いしばい
)
だらけじゃあるまいか。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
飯の
菜
(
さい
)
に
奴豆腐
(
やっこどうふ
)
を一丁食ったところが、その豆腐が腹へ
這入
(
はい
)
るや否や急に
石灰
(
いしばい
)
の
塊
(
かたまり
)
に変化して、胃の中を
塞
(
ふさ
)
いでいるような心持である。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
これくらい長い間熱すると、人間の肉や皮は燃えおち、
人骨
(
じんこつ
)
さえ、もう形をとどめず、ばらばらとなって、一つかみの
石灰
(
いしばい
)
としか見えなくなる。
大使館の始末機関:――金博士シリーズ・7――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その上から松の枝も見える。
石灰
(
いしばい
)
の散った便所の掃除口も見える。
塵芥箱
(
ごみばこ
)
の並んだ処もある。その
辺
(
へん
)
に猫がうろうろしている。人通りは案外に
烈
(
はげ
)
しい。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「
石灰
(
いしばい
)
かな?」と呟きながら、指に付けて嗅いで見て、彼はアッと声を上げた。強い臭気が鼻を刺し、脳の奥まで
滲
(
し
)
み込んだからで、
嘔吐
(
はきけ
)
を催させるその悪臭は、なんとも云えず不快であった。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
此の赤いぎざ/\になつた口の貝は印度から来たのだ。これはかぶと貝と云ふのだ。中には非常に大きなのがあつて、二つあつたらエミルには運び切れない位だ。或る島に行くと、石の代りに釜の中で焼いて
石灰
(
いしばい
)
を
科学の不思議
(新字旧仮名)
/
ジャン・アンリ・ファーブル
(著)
何でも
薬湯
(
くすりゆ
)
とか号するのだそうで、
石灰
(
いしばい
)
を溶かし込んだような色に濁っている。もっともただ濁っているのではない。
膏
(
あぶら
)
ぎって、重た
気
(
げ
)
に濁っている。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
橋がペンキ
塗
(
ぬり
)
になって、黒塀が
煉瓦
(
れんが
)
に
換
(
かわ
)
ると、
蛙
(
かわず
)
、船虫、そんなものは、
不残
(
のこらず
)
石灰
(
いしばい
)
で殺されよう。
三尺角
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「去年の大掃除の時だ。うちの亭主が
石灰
(
いしばい
)
の袋を持って
椽
(
えん
)
の下へ
這
(
は
)
い込んだら御めえ大きないたちの野郎が
面喰
(
めんくら
)
って飛び出したと思いねえ」「ふん」と感心して見せる。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“石灰”の解説
石灰(せっかい)とは、生石灰(酸化カルシウム、CaO)及び消石灰(水酸化カルシウム、)の総称。特に消石灰は粉体であり石灰(いしばい)ともいう。なお、炭酸カルシウム()やカルシウム(Ca)を指すこともある(これらについては各項目を参照)。
(出典:Wikipedia)
石
常用漢字
小1
部首:⽯
5画
灰
常用漢字
小6
部首:⽕
6画
“石灰”で始まる語句
石灰分
石灰岩
石灰質
石灰乳
石灰壁
石灰屋
石灰水
石灰窯
石灰色
石灰面