相和あいわ)” の例文
このとき、たちまち、どこからともなくこるふえこえ、それと相和あいわ太鼓たいこおと若者わかものは、おもわずあたまをめぐらして、そのうつくしい音色ねいろにうっとりときほれました。
羽衣物語 (新字新仮名) / 小川未明(著)
しきりに妾の不運を慰めしが、そののち両親との意見相和あいわせずして、益〻不幸の境に沈むと同時に、同情相憐れむの念いよいよ深く、はては妾に向かい再び海外に渡航して
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
五月節句は男子の祝日なのだ、だからぼくは五月節句をもって、世界少年連盟れんめいが共同の力でもっていかだをつくり、相和あいわ相親あいしたしんで人生のかどでにつくことを、じつに愉快ゆかいに思うのだ
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
「なる程。そんな事で、とにかく琴瑟きんしつ相和あいわしていた訳ですな」
復讐 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
相和あいわするものもありました。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)