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目高
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めだか
ふりがな文庫
“
目高
(
めだか
)” の例文
胡瓜
(
きゅうり
)
が二本ほど浮いて動いています。流には
目高
(
めだか
)
でしょう。小さな魚がついついと泳いでいます。水すましも浮いています。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
目高
(
めだか
)
ぐらいの魚が一尾二十五円もするのである。金持ちらしい客は「フム、これは安いねえ」「安いんだねえ」と繰り返しながらしきりに感心している。
試験管
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
きりっと結んだ口、いかにもおんな好きのする面立ちは、忘れもしない、たしかにあの田万里で、一しょに小川の
目高
(
めだか
)
を
掬
(
すく
)
って幼い日を送った有森利七である。
煩悩秘文書
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
又いかに不足な栄養でも
目高
(
めだか
)
ぐらいの
鯛
(
たい
)
はいない——この研究は、ほぼ完成に近づいて、あのように牛ぐらいもある松虫や犬ころみたいな象が造れるようになった
地図にない島
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
爺さんは
水洟
(
みづはな
)
と一緒くたに涙を
啜
(
すゝ
)
り込むだ。涙も水洟も
目高
(
めだか
)
の泳いでゐる
淡水
(
まみづ
)
のやうに味が無かつた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
金魚も水をとりかえてもらって
跳上
(
おどりあが
)
っているのであろう。私の鉢のまるっこの子は、大きくなったかしら、背中がはげてきたかしら、
目高
(
めだか
)
がつッつきゃしないかしら——
旧聞日本橋:15 流れた唾き
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
その
目高
(
めだか
)
を
嚥
(
の
)
むようになってから病人が工合がいいと言っているということや、親爺さんが十日に一度ぐらいそれを野原の方へ取りに行くという話などをしてから最後に
のんきな患者
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
小さい弟は
何時
(
いつ
)
の間にか川べりの石段の上に腰をかけ、
目高
(
めだか
)
をすくっている姉に声をかけた。
童話
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
玄徳、孔明の
鼠輩
(
そはい
)
だ。いや、この大陸大江に拠って生ける者としては、彼らの存在など鼠輩というもおろか、
目高
(
めだか
)
のようなものでしかあるまい。いわんやこの曹操の相手としては
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
おはぐろ
蜻蛉
(
とんぼ
)
を、
※
(
ねえ
)
さんとんぼ、
草葉螟蟲
(
くさばかげろふ
)
は
燈心
(
とうしん
)
とんぼ、
目高
(
めだか
)
をカンタと
言
(
い
)
ふ。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
何
(
な
)
んでも非常に静かで、雑林にとりまかれたような池の水の上に、まるで木の葉のそよぐような
小波
(
さざなみ
)
が立ち、それが池の沖へ向ってちょろちょろ
目高
(
めだか
)
のように走ってゆくさまや
不思議な国の話
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
吉田はさっきの荒物屋の娘の
目高
(
めだか
)
のように自分にすすめられた肺病の薬というものを通じて見ても、そういう世間がこの病気と戦っている戦の暗黒さを知ることができるのだった。
のんきな患者
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
駈け込んで来た子供らは、
目高
(
めだか
)
の群れのように、その縁側へと集まって来て口々に
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして吉田はあるときその娘が毎日食後に
目高
(
めだか
)
を五匹宛
嚥
(
の
)
んでいるという話をきいたときは「どうしてまたそんなものを」という気持がしてにわかにその娘を心にとめるようになったのだが
のんきな患者
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
高
常用漢字
小2
部首:⾼
10画
“目高”で始まる語句
目高魚