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田舎出
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いなかで
ふりがな文庫
“
田舎出
(
いなかで
)” の例文
たとえば三毛が昔かたぎの若い母親で、玉が
田舎出
(
いなかで
)
の書生だとすれば、ちびには都会の山の手の
坊
(
ぼっ
)
ちゃんのようなところがあった。
子猫
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
「お嬢さま、熊井に頼んでおきました、
田舎出
(
いなかで
)
の小間使いがお
目見得
(
めみえ
)
に参りましたが、通しましてもさしつかえございませんか」
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
警視はマリユスに
一瞥
(
いちべつ
)
を与えた。ヴォルテールがもし
田舎出
(
いなかで
)
のアカデミー会員から音韻の注意でも受けたら、やはりそんな
一瞥
(
いちべつ
)
を与えたことだろう。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
この頃は
人絹
(
じんけん
)
が大変進歩して来て、下手なメリンスを買うより安いと云うのですから、
田舎出
(
いなかで
)
の娘さんたちは、猫も
杓子
(
しゃくし
)
もキンシャまがいで押しているようです。
着物雑考
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
「ええ、それは、
顔
(
かお
)
がきれいなばかりでなく、お
料理
(
りょうり
)
だって、なんでもできたんです。」と、そっけなく
答
(
こた
)
えた、
奥
(
おく
)
さまの
言葉
(
ことば
)
には、おまえのような、
田舎出
(
いなかで
)
とちがうという
だまされた娘とちょうの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
それとも未来に対する自分の方針が
二途
(
ふたみち
)
に矛盾してゐるのか、又は非常に嬉しいものに対して恐を抱く所が矛盾してゐるのか、——この
田舎出
(
いなかで
)
の青年には、凡て
解
(
わか
)
らなかつた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
仏蘭西
(
フランス
)
風の
縞
(
しま
)
の
前垂
(
まえだれ
)
を掛けた下女が部屋の
扉
(
と
)
を開けて、岸本のところへ昼食の時を知らせに来た。下宿でも
主婦
(
かみさん
)
の
姪
(
めい
)
はリモオジュへ帰って、
田舎出
(
いなかで
)
の下女が
傭
(
やと
)
われて来ていた。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
田
常用漢字
小1
部首:⽥
5画
舎
常用漢字
小5
部首:⼈
8画
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
“田舎”で始まる語句
田舎
田舎者
田舎漢
田舎道
田舎家
田舎娘
田舎訛
田舎町
田舎侍
田舎路