“熱鬧”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ねっとう92.3%
ねつたう7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
熱鬧ねっとうきわめたりし露店はことごとく形をおさめて、ただここかしこに見世物小屋の板囲いをるる燈火ともしびは、かすかに宵のほどの名残なごりとどめつ。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やがて、竹伐たけきりの行事も終り、白い夕星ゆうずつに、昼間の熱鬧ねっとうもやや冷えてくると、山は無遍の闇の中に、真っ赤な大篝おおかがりの焔をたくさんに揚げはじめた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
羅馬は拿破里の熱鬧ねつたうに似ず。コルソオの大路は長しと雖、繁華なるトレドの街と異なり。車の窓より道行く人を覗ふに、むかし見し人も少からず。
風琴、「オルガノ」の響喧しく、女子のこれに和して歌ふあり。兵士、希臘ギリシア人、土耳格トルコ人、あらゆる外國人とつくにびとの打ちまじりて、且叫び且走る、その熱鬧ねつたう雜沓ざつたふさま、げに南國中の南國は是なるべし。