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無理強
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むりじ
ふりがな文庫
“
無理強
(
むりじ
)” の例文
集金に行ってコップ酒を
無理強
(
むりじ
)
いにするトラック屋の親爺などに逢えば面白いが、机の前に冷然としている、どじょう
髭
(
ひげ
)
の御役人に向って
虚構の春
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
そして飲みたくない酒を
嘗
(
な
)
めさせられ、食いたくない
雑煮
(
ぞうに
)
や数の子を
無理強
(
むりじ
)
いに食わせられる事に対する恐怖の念をだんだんに蓄積して来たものであるらしい。
年賀状
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
福子は、そのような隠居を見ていると、何がなし
哀
(
かな
)
しくなってくるのだった。みんなの心遣いを喜んで受けている隠居が、何か、その心遣いを
無理強
(
むりじ
)
いされているように見えてならない。
万年青
(新字新仮名)
/
矢田津世子
(著)
さうとは
知
(
し
)
らずチッバルトどのをお
歎
(
なげ
)
きゃるとのみ
思召
(
おぼしめ
)
され、
其
(
その
)
歎
(
なげき
)
を
除
(
のぞ
)
かうとてパリスどのへ
無理強
(
むりじ
)
ひの
婚禮沙汰
(
こんれいざた
)
、
其時
(
そのとき
)
姫
(
ひめ
)
が
庵室
(
いほり
)
へわせられ、
此
(
この
)
二
度
(
ど
)
の
祝言
(
しうげん
)
を
脱
(
のが
)
るゝ
手段
(
すべ
)
を
教
(
をし
)
へてくれい
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
そして、やっと客の途絶えた隙を見出した時、そっと私はその飲食店の中に這入って、耳まで熱くほてった
極
(
き
)
まりわるさと自責とを
無理強
(
むりじ
)
いに
圧
(
お
)
しつけて、おずおずと私は小声で頼んでみた。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
▼ もっと見る
それから、つらそうに
無理強
(
むりじ
)
いに食事をつづけようとした。
殆
(
ほとん
)
ど何かにとり
縋
(
すが
)
るようにしながら悶え苦しんで食事を
摂
(
と
)
ろうとする姿は見るに堪えなかった。これははじめて見る異様な姿だった。
美しき死の岸に
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
いわば
無理強
(
むりじ
)
い聞かされた形だったので、単に面白いくらいに思い捨てていたわけだが、それが今、氏が自殺したのだと聞いてみると、当時の氏のはなはだ真剣であった様子や、それからこの物語に
地図にない街
(新字新仮名)
/
橋本五郎
(著)
今はどうか知らないが昔の田舎の風として来客に食物を
無理強
(
むりじ
)
いに強いるのが礼の厚いものとなっていたから、
雑煮
(
ぞうに
)
でももう喰べられないといってもなかなかゆるしてくれなかったものである。
新年雑俎
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
無
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
理
常用漢字
小2
部首:⽟
11画
強
常用漢字
小2
部首:⼸
11画
“無理”で始まる語句
無理
無理遣
無理解者
無理無體
無理難題
無理矢理
無理作
無理使
無理力
無理解