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為永
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ためなが
ふりがな文庫
“
為永
(
ためなが
)” の例文
旧字:
爲永
為永
(
ためなが
)
式の痴呆じみた美人相ではなく、
都雅
(
とが
)
艶麗なうちに微妙な威容を含み、教養ある欧州のレヂーに比してすこしも遜色がない。
湖畔
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
その他の智識としては
馬琴
(
ばきん
)
、
為永
(
ためなが
)
の小説や経国美談、
浮城
(
うきしろ
)
物語を愛読し、ルッソーの民約篇とかを多少
噛
(
かじ
)
っただけである。
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
艶
(
つや
)
ッぽい
節廻
(
ふしまわ
)
しの身に
沁
(
し
)
み入るようなのに
聞惚
(
ききほ
)
れて、
為永
(
ためなが
)
の
中本
(
ちゅうほん
)
に出て来そうな
仇
(
あだ
)
な
中年増
(
ちゅうどしま
)
を想像しては能く
噂
(
うわさ
)
をしていたが、或る時尋ねると
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
寄筍恋下女恋
(
きじゅんれんげじょれん
)
等の題目について
看
(
み
)
るべし。猥䙝をして一味いひがたき哀愁の美たらしめしは
為永
(
ためなが
)
一派の人情本なり。猥䙝を基礎として人生と社会を達観したるは川柳『
末摘花
(
すえつむはな
)
』なり。
猥褻独問答
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
広河の江といふのは
飯沼
(
いひぬま
)
の事で、飯沼は今は
甚
(
はなはだ
)
しく小さくなつてゐるが、それは徳川氏の時になつて、
伊達弥
(
だてや
)
惣兵衛
(
そうべゑ
)
為永
(
ためなが
)
といふものが、享保年間に飯沼の水が利根川より高いこと一丈九尺
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
「私と
為永
(
ためなが
)
さんとは違う。」
戯作三昧
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
為永
(
ためなが
)
の
中本
(
ちゅうほん
)
にある
寮
(
りょう
)
というような
塩梅
(
あんばい
)
で、美男であり風雅である眉山の
住居
(
すまい
)
には持って来いであった。が、その頃から眉山は段々と陰気臭く詩人臭くなった。
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
「私と
為永
(
ためなが
)
さんとは違ふ。」
戯作三昧
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ドチラかというと
為永
(
ためなが
)
の人情本にありそうなニヤケ男であった。言語が物柔らかで応対も巧みであった。
美妙斎美妙
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
殊に当時の女学生間にはこの
為永
(
ためなが
)
を
今様
(
いまよう
)
としたような
生温
(
なまぬる
)
い恋物語が喜ばれて
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
為
常用漢字
中学
部首:⽕
9画
永
常用漢字
小5
部首:⽔
5画
“為永”で始まる語句
為永春水
為永本
為永春江