“中本”の読み方と例文
読み方割合
ちゅうほん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つやッぽい節廻ふしまわしの身にみ入るようなのに聞惚ききほれて、為永ためなが中本ちゅうほんに出て来そうなあだ中年増ちゅうどしまを想像しては能くうわさをしていたが、或る時尋ねると
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
帰りがけに通油町とおりあぶらちょうの鶴屋という草紙問屋そうしどんやへ寄って、誰へのみやげか、新版の錦絵を買い求めながら、ふとかたえを見ると、お屋敷風の小娘が一人、十冊ばかりの中本ちゅうほんの草紙を買い求めて
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
為永ためなが中本ちゅうほんにあるりょうというような塩梅あんばいで、美男であり風雅である眉山の住居すまいには持って来いであった。が、その頃から眉山は段々と陰気臭く詩人臭くなった。