灯光あかり)” の例文
旧字:燈光
何でもその一節は光線と視力との関係を論じ、蝋燭ろうそくを二本けてその灯光あかりをどうかすると影法師が如何どうとかなると云う随分むずかしい処で、島村の飜訳した生理発蒙せいりはつもうと云う訳書中にあるはずです。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
彼女は、だんだん、灯光あかりに遠い、横手の方へ、塀についてまわって行った。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
あとけば、なんでも太平洋汽船会社たいへいやうきせんぐわいしや税関ぜいくわんだか桟橋会社さんばしぐわいしやだかとのあひだに、前々まへ/\からひどい確執かくしつがあつて、これためふねくのもおそくなれば、灯光あかりひとつない桟橋さんばしなかひとたせるにもいたつたのだといふ。
検疫と荷物検査 (新字旧仮名) / 杉村楚人冠(著)