“灯取虫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとりむし83.3%
あかりとり16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不二屋の軒提灯をみると、お絹は火に吸い寄せられた灯取虫ひとりむしのように、一直線にその店へはいって行った。ふたりは床几しょうぎに腰をかけると、若い女が茶を汲んで来た。
両国の秋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
真白まっしろ灯取虫ひとりむしがばたばた羽をあてる風情であった。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あゝ降出して来て困るだろうと思って居ると、ドーと吹込む風に灯取虫あかりとりでも来たか行灯あんどうの火を消して真暗まっくらになりましたから、おくのは手探りで火打箱は何処にあるかと台所へ探しに参った。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)