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灝気
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こうき
ふりがな文庫
“
灝気
(
こうき
)” の例文
旧字:
灝氣
その純白なサナトリウムは
灝気
(
こうき
)
に満ちた山の中腹に建っていて、空気は肺に
泌
(
し
)
み入るように冷たいが、陽の光は柔かな
愛撫
(
あいぶ
)
を投げかけてくれる。
苦しく美しき夏
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
青空の
灝気
(
こうき
)
滴
(
したた
)
り落ちて露となり露色に出てこゝに青空を地に
甦
(
よみがえ
)
らせるつゆ草よ、地に咲く天の花よと
讃
(
たた
)
えずには居られぬ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
その蒼い
灝気
(
こうき
)
の中に、点々としてかすかにきらめくものは、
大方
(
おおかた
)
昼見える星であろう。もう今はあの影のようなものも、二度と
眸底
(
ぼうてい
)
は横ぎらない。
首が落ちた話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
又川海の
灝気
(
こうき
)
や体育の保健とか、或は環境が
然
(
しか
)
あらしめたものでもなく、求め努めて迎へ逢着するところの、性癖性感へまでに基因するものではなからうかと思ふ。
魚美人
(新字旧仮名)
/
佐藤惣之助
(著)
そこで山水清閑の地に活気の充ちた天地の
灝気
(
こうき
)
を吸うべく東京の
塵埃
(
じんあい
)
を
背後
(
うしろ
)
にした。
観画談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
さてさらに
貴嬢
(
きみ
)
の解し難きものの一を言わんか、この
灝気
(
こうき
)
を呼吸するかの二郎なり。
おとずれ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
美のように増して来て、解けずに、
灝気
(
こうき
)
の中に升って、10065
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
天の
灝気
(
こうき
)
の
薄明
(
うすあかり
)
に
優
(
やさ
)
しく
会釈
(
えしゃく
)
をしようとして
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
そのベランダへ出ると、明るい
灝気
(
こうき
)
がじかに押しよせて来るようだった。すぐ近くに見おろせる精神科の
棟
(
むね
)
や、石炭貯蔵所から、裏門の
垣
(
かき
)
をへだてて、その向うは
広漠
(
こうばく
)
とした田野であった。
秋日記
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
女の解し難きものの一をわが青年倶楽部の壁内ならでは
醸
(
かも
)
さざる一種の
灝気
(
こうき
)
なりといわまほし。今の時代の年若き男子一度この
裡
(
うち
)
に入りて胸を開かばかれはその時よりして自由と人情との友なるべし。
おとずれ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
所有
(
あらゆ
)
る卑しい境を脱して、
灝気
(
こうき
)
の中をお
升
(
のぼり
)
なさい。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
灝気
(
こうき
)
を
穿
(
うが
)
って出て来ます。これも同じわけです。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
灝
部首:⽔
24画
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
“灝”で始まる語句
灝氣