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濶
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かっ
ふりがな文庫
“
濶
(
かっ
)” の例文
胸を見ると、背中まで抜けそうな
眼
(
まなこ
)
が
濶
(
かっ
)
と、鬼の面が馬場を
睨
(
にら
)
んで、ここにも一人神が
彳
(
たたず
)
む、三造は身自から魔界を
辿
(
たど
)
る
思
(
おもい
)
がある。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
谷へ出た松の枝に、まるで、一軒家の背戸のその二人を
睨
(
にら
)
むよう、
濶
(
かっ
)
と
眼
(
まなこ
)
を
睜
(
みひら
)
いて、紫の緒で、
真面
(
まむき
)
に
引掛
(
ひっかか
)
っていたのです。……
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
灰色の網の中空から斜めに
颯
(
さっ
)
と張ったよう、中だるみに四方
濶
(
かっ
)
と、峰の
開
(
あ
)
けた処がある。
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
濶
(
かっ
)
と瞳を張って見据えていた
眼
(
まなこ
)
を、次第に
塞
(
ふさ
)
いだ弥次郎兵衛は、ものも言わず、火鉢のふちに、ぶるぶると震う指を、と支えた
態
(
なり
)
の、
巻莨
(
まきたばこ
)
から、音もしないで、ほろほろと灰がこぼれる。
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
濶
漢検1級
部首:⽔
17画
“濶”を含む語句
迂濶
寛濶
久濶
広濶
濶歩
快濶
濶々
濶葉樹林
廣濶
濶達
濶葉樹
濶大
空濶
疎濶
濶眼
幅濶
濶葉
宏濶
濶然
迂濶者
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