みを)” の例文
みても楽しいな。軍艦はもちろん勇壮だ。ごらんなさい、もうあんなに小さくなりましたよ。想ひ出はみをの如く泡だち……か。大海わだつみの、霞に消ゆる、ふね四艘……と
双面神 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
遠くの沖には彼方かなた此方こなたみを粗朶そだ突立つつたつてゐるが、これさへ岸より眺むれば塵芥ちりあくたかと思はれ
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
海の中に光り輪をみをのすぢ末はわかれて行方ゆくへ知らずも
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
運轉臺上うんてんだいじやうひとたいかたむみをごとくろまがつた。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
みをびきのこゑあをじろし
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
みを小網さでひくあまが子よ。
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
骸炭はみをに乗り
頌歌 (新字旧仮名) / 富永太郎(著)
夕食の銅鑼どらが鳴つてゐる。人々は散つて行つた。一筋のみをを長く引いて、艦隊は南下した。
双面神 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
二方ふたかたになりてわかるるあま小舟みを二手ふたてにわかれけるかも
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
あふぎてみをれぬ
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
しづしづとみをを残して離れ去る船の甲板カンパンに、あの二人が肩を並べて立つてゐるとする。
落葉日記 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
しみじみと海に雨ふりみをの雨利休鼠となりてけるかも
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
白帆のみを入りや
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
しみじみとみをがわかるる、これがわかれか
真珠抄 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)