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漕手
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こぎて
ふりがな文庫
“
漕手
(
こぎて
)” の例文
僧堂を辭し去る
朝
(
あした
)
、大空は灰色の
紗
(
うすぎぬ
)
を被せたる如くなりき。岸には腕たしかなる
漕手
(
こぎて
)
幾人か待ち受け居て、一行を舟に上らしめたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
折から雲間を洩れた月光を湖面一杯に浴びて二艘の
端艇
(
ボート
)
は矢の様に水上を
辷
(
すべ
)
る。警官隊の舟は軽快な上に
漕手
(
こぎて
)
は二人である。
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
「ははアじゃないよ。君もぼんやりしとるじゃないか。いまボートにのって
出懸
(
でか
)
けたのは、事務長と六名の
漕手
(
こぎて
)
だから、みんなで七名だ。ところが今見ると、いつの間にやら八名になっている」
火薬船
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
通訳兼
漕手
(
こぎて
)
として、料理人のタロロを連れて行く。七時に礁湖を漕出す。気分未だすぐれず。マリエに着きマターファから大歓迎を受く。但し、ファニイ、ベル、共に余が妻と思われたらしい。
光と風と夢
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
ある時父は用が出来て
一寸
(
ちよつと
)
家へ帰つた留守に母が
武
(
タケシ
)
(此児の名)をつれて湖辺を散歩して居升と、武はいつも乗る小舟が岸に
繋
(
つな
)
いで有るのを見て母にせがみ、一処にのつて、母は見覚えの
漕手
(
こぎて
)
となり
鼻で鱒を釣つた話(実事)
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
▼ もっと見る
舟はおの/\二客を
舳
(
へさき
)
と
艫
(
とも
)
とに載せて、
漕手
(
こぎて
)
は中央に坐せり。舟の行くこと
箭
(
や
)
の如く、ララと我との乘りたるは眞先に進みぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
いでわれ
親
(
みづか
)
ら往いて求めんとて、朝まだきに力強き
漕手
(
こぎて
)
四人を
倩
(
やと
)
ひ、
湊
(
みなと
)
を
舟出
(
ふなで
)
して、こゝかしこの洞窟より巖のはざまゝで、
名殘
(
なごり
)
なく尋ね給ひぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
漕
漢検準1級
部首:⽔
14画
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
“漕”で始まる語句
漕
漕付
漕出
漕寄
漕刑場
漕入
漕艇
漕刑
漕戻
漕々