“倩”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やと58.3%
8.3%
せい8.3%
せん8.3%
つくづ8.3%
やとう8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
半夜に至りて天に纖雲なく、皎月けうげつはヱネチアと岸區リドとの間なる風なき水を照せり。われはポツジヨと舟をやとひて岸區を離れたり。
兎まれ角まれ、汝が病をばわが手ぬかりにて長じたりとおぼし、汝は獨り籠り居て蟲をおこしたるならん。あすは車一輛ひて、エルコラノ、ポムペイに往き、それよりヱズヰオの山に登るべし。
せいさんとも、もう永久に会われない、これまでは、毎日のように顔を合さないまでも、不思議な夢の中では、楽しみをつくしておったが、明日この土地を離れるが最後
倩娘 (新字新仮名) / 陳玄祐(著)
せんたる巧笑にわが命を托するものは必ず人を殺す。藤尾は丙午ひのえうまである。藤尾はおのれのためにする愛を解する。人のためにする愛の、存在し得るやと考えた事もない。詩趣はある。道義はない。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そもそも始よりわたくし心には何とも思はぬ唯継ただつぐに候へば、夫婦の愛情と申候ものは、十年が間に唯の一度も起り申さず、かへつて憎きあだのやうなる思も致し、其傍そのそばに居り候も口惜くちをしく、つくづうとみ果て候へば
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
つくス故ニ画図ノ此学ニ必要ヤもっとも大ナリ然而しかりしこうして植物学者自ラ図ヲ製スル能ハザル者ハつねニ他人ヲやとうテ之ヲ図セシメザルヲ得ズ是レ大ニ易シトスル所ニ非ザルナリ既ニ自ラ製図スルコト能ハズ且加フルニ不文ヲ以テスレバ如何シテ其うんヲ発スルコトヲ得ルヤ決シテ能クセザルナリ自ラ之ヲ製スルモノニ在テハ一木ヲ得ル此ニシ一草ヲ