“つくづ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
50.0%
50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もうはし上下あげおろしには言れますし、狭山と切れろ切れろのやかましく成りましたのも、それからなので、私はつらさは辛し、つくづくこんな家業は為る者ぢやないと
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
今朝貴方あなたが半死半生の怪我をしたといふ新聞を見た時、わたしはどんなにしても早くこの家業をお廃めなさるやうにせなかつたのをつくづく後悔したのです。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
つと乗出のりいだしてそのおもてひとみを据ゑられたる直行は、鬼気に襲はれてたちまち寒くをののけるなり。つくづくと見入るまなこを放つと共に、老女は皺手しわでに顔をおほひて潜々さめざめ泣出なきいだせり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
そもそも始よりわたくし心には何とも思はぬ唯継ただつぐに候へば、夫婦の愛情と申候ものは、十年が間に唯の一度も起り申さず、かへつて憎きあだのやうなる思も致し、其傍そのそばに居り候も口惜くちをしく、つくづうとみ果て候へば
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)