“漕入”の読み方と例文
読み方割合
こぎい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三十有余人を一家いっけめて、信州、飛騨ひだ越後路えちごじ、甲州筋、諸国の深山幽谷ゆうこくの鬼を驚かし、魔をおびやかして、谷川へ伐出きりだす杉ひのきかしわを八方より積込ませ、漕入こぎいれさせ
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一同はお浜御殿はまごてんの石垣下まで漕入こぎいつてから空腹くうふくを我慢しつゝ水の上の全く暗くなるのを待ち船宿の桟橋へあがるや否や、店に預けて置いた手荷物を奪ふやうに引掴ひつつかみ、めい/\あとをも見ず
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
一同はお浜御殿はまごてんの石垣下まで漕入こぎいってから空腹を我慢しつつ水の上の全く暗くなるのを待ち船宿の桟橋へあがるが否や、店に預けて置いた手荷物を奪うように引掴ひっつかみ、めいめいあとをも見ず