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河下
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かわしも
ふりがな文庫
“
河下
(
かわしも
)” の例文
彼は腕を組んだまま、ちょいと羨しそうな眼を挙げて、その若者を眺めたが、やがて彼等の群を離れて、たった一人
陽炎
(
かげろう
)
の中を
河下
(
かわしも
)
の方へ歩き出した。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
印度洋でも横断するようにやっとの事で永代橋の
河下
(
かわしも
)
を横ぎり、
越中島
(
えっちゅうじま
)
から
蛤町
(
はまぐりちょう
)
の堀割に
這入
(
はい
)
るのであった。
深川の唄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
温泉は川岸から
湧出
(
わきだ
)
しまして、石垣で積上げてある所を
惣湯
(
そうゆ
)
と申しますが、追々
開
(
ひら
)
けて、当今は
河中
(
かわなか
)
の湯、
河下
(
かわしも
)
の湯、
儘根
(
まゝね
)
の湯、
下
(
しも
)
の湯、
南岸
(
みなみぎし
)
の湯、
川原
(
かわら
)
の湯、
薬師
(
やくし
)
の湯と
七湯
(
しちとう
)
に分れて
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ここはもう七条の
河下
(
かわしも
)
である。
堤
(
どて
)
のうえを仰いでも人は見えなかった。
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして水の
潯
(
ほとり
)
をとぼとぼとたどって
河下
(
かわしも
)
の方へと歩いた。
河霧
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
ましてその
河下
(
かわしも
)
にある部落には、もう
燕
(
つばくら
)
も帰って来れば、女たちが
瓶
(
かめ
)
を頭に載せて、水を汲みに行く
噴
(
ふ
)
き
井
(
い
)
の
椿
(
つばき
)
も、とうに点々と白い花を濡れ石の上に落していた。——
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
そして遥か
河下
(
かわしも
)
の彼方に、葛西橋の燈影のちらつくのを認めて、更にまた歩みつづけた。
放水路
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
櫓韻
(
ろいん
)
は、ぎい、ぎい、とやがて遠く
河下
(
かわしも
)
へ消えて行った。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
永代橋の
河下
(
かわしも
)
には旧幕府の軍艦が一艘商船学校の練習船として
立腐
(
たちぐさ
)
れのままに繋がれていた時分、同級の中学生といつものように
浅草橋
(
あさくさばし
)
の船宿から
小舟
(
こぶね
)
を借りてこの
辺
(
へん
)
を
漕
(
こ
)
ぎ廻り
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
河
常用漢字
小5
部首:⽔
8画
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“河下”で始まる語句
河下三里