“かわしも”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
川下60.0%
河下22.9%
下流11.4%
川下流5.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その頃、両国りょうごく川下かわしもには葭簀張よしずばり水練場すいれんばが四、五軒も並んでいて、夕方近くには柳橋やなぎばしあたりの芸者が泳ぎに来たくらいで、かなりにぎやかなものであった。
向島 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
印度洋でも横断するようにやっとの事で永代橋の河下かわしもを横ぎり、越中島えっちゅうじまから蛤町はまぐりちょうの堀割に這入はいるのであった。
深川の唄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
彼は昨日きのう一昨日おとといもその一つの松の浮き根に腰をかけて雑誌を読んでいたので、その日もまた昨日腰をかけて親しみを持っていた浮根へ往って腰をかけながら下流かわしもの方を見た。
蟇の血 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
墨江は動悸どうきいだきながら、人目にかからぬように、わざと川下流かわしもの方へ、ぶらぶら歩き出していた。
死んだ千鳥 (新字新仮名) / 吉川英治(著)