“かりゅう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
花柳56.3%
下流12.5%
渦流9.4%
火竜9.4%
火龍6.3%
河流3.1%
花笠3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし彼は、かなり金ビラをきって情界を遊び廻り、泳ぎまわった割合に、花柳かりゅうちまたでさえ、れた女を、幾度も逃している。
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
玉太郎は、にわかに出来た流れをあきれながら見ていたが、ふと気がついて、その流れにそって下流かりゅうの方へ歩きだした。
恐竜島 (新字新仮名) / 海野十三(著)
高い上空を吹いている烈風が峰に当って渦流かりゅうをつくる。その渦が時々風陰かざかげのこの谷底に舞い降りて来るので、そのたびごとにこうした突風が屋を揺るがすのではないかと思われた。
雨の上高地 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
機関砲の火が、火竜かりゅうのふく焔のように、中空に光った。つづいて、フーラー毒ガス弾が発射せられ、しばしの間、わが『富士』は毒ガスの煙につつまれてしまった。
昭和遊撃隊 (新字新仮名) / 平田晋策(著)
百千の火龍かりゅうは、かの女の肩の上から、メラメラッと音を立てて、近づいてくる。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
以上河流かりゅうと運河の外なお東京の水の美に関しては処々の下水が落合って次第に川の如き流をなす溝川みぞかわの光景を尋ねて見なければならない。
河豚ふぐ提灯、これは江の島から花笠かりゅうが贈つてくれたもの、それを頭の上につるしてあるので、来る人が皆豚の膀胱ぼうこうかと間違へるのもなかなか興がある。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)