トップ
>
椎茸髱
>
しいたけたぼ
ふりがな文庫
“
椎茸髱
(
しいたけたぼ
)” の例文
其の次には黒装束に覆面の
曲者
(
くせもの
)
がお
局
(
つぼね
)
の中へ忍び込んで、ぐっすり寝て居る
椎茸髱
(
しいたけたぼ
)
の女の喉元へ布団の上から刀を突き通して居る。
少年
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
お藤はもう、どこかで懐中のお鳥目をはらって、旅のしたくをととのえたとみえ、
椎茸髱
(
しいたけたぼ
)
もぎっとつッくずして、
柄
(
がら
)
に合った世話な櫛巻。
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
偶
(
たま
)
にこぼれて出て来るのは、小姓梅之助に手を
曳
(
ひ
)
かるる腰元の青柳か、
密
(
そっ
)
と外して酔ざましの
椎茸髱
(
しいたけたぼ
)
。いずれも人目を忍ぶ色の、悪くすると御手討もの。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
洗い髪か
何
(
な
)
んかで、
椎茸髱
(
しいたけたぼ
)
の
小母
(
おば
)
さん方を
睨
(
ね
)
め廻しながら、
長局
(
ながつぼね
)
で、八文字を踏む人柄ですが、それが退屈と慢心で毎日の生活を持て余している大膳正を
奇談クラブ〔戦後版〕:10 暴君の死
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
蟠「
緑町
(
みどりちょう
)
の口入屋の
婆
(
ばゝ
)
アを頼んで置いたが、髪は奥女中の
椎茸髱
(
しいたけたぼ
)
に
結
(
ゆ
)
ってな、模様の着物も
金襴
(
きんらん
)
の帯も或る屋敷から借りて置いた、これ/\安兵衞、緑町の婆アが来たら是れへ通せ」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
妙に人馴れた眼、少し
綻
(
ほころ
)
びた唇、クネクネと肩で
梶
(
かじ
)
を取って、ニッと微笑したお菊は、
椎茸髱
(
しいたけたぼ
)
と、
古文真宝
(
こぶんしんぽう
)
な顔を見馴れた土佐守の眼には、驚くべき魅力でした。
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪い
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
源太郎の娘で、気象者で通ったお銀の方も、
椎茸髱
(
しいたけたぼ
)
の女中どもに
苛
(
いじ
)
め抜かれて、少し気が変になった。
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
椎茸髱
(
しいたけたぼ
)
の腰元に餌をつけさせるような事はしませんが、番頭手代から、
芸妓
(
げいしゃ
)
幇間
(
たいこ
)
を引つれ、
白粉臭
(
おしろいくさ
)
い生きた屏風に取巻かれて一本百両の竿に、高尾、小紫の
生毛
(
いきげ
)
をつけ
銭形平次捕物控:069 金の鯉
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「まさか
椎茸髱
(
しいたけたぼ
)
じゃねえが、間違いもなく武家の内儀だ。年は二十五六、——もう少し若いかな」
銭形平次捕物控:025 兵糧丸秘聞
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「まさか
椎茸髱
(
しいたけたぼ
)
ぢやねえが、間違ひもなく武家の内儀だ。年は二十五六、——もう少し若いかな」
銭形平次捕物控:025 兵粮丸秘聞
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
御守殿風の
椎茸髱
(
しいたけたぼ
)
になり、或は
入山形
(
いりやまがた
)
に二つ星の
花魁
(
おいらん
)
になり、町家の娘になり——妻木右太之進のその時その時の好みによって、あらゆる姿に変化して出現するのでした。
奇談クラブ〔戦後版〕:04 枕の妖異
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
自分の弾みのついた
身体
(
からだ
)
を
受止
(
うけと
)
めて、近々と寄せた女の顔、眉毛、唇——焔の色に燃えて、カッと赤くはなって居りましたが、それこそは、伊予守忠弘が日頃見慣れている、
椎茸髱
(
しいたけたぼ
)
に厚化粧で
奇談クラブ〔戦後版〕:12 乞食志願
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「いえ、こればかりは親分も見当が違いましたよ、
椎茸髱
(
しいたけたぼ
)
で」
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
椎
常用漢字
中学
部首:⽊
12画
茸
漢検準1級
部首:⾋
9画
髱
漢検1級
部首:⾽
15画
“椎茸”で始まる語句
椎茸
椎茸畑
椎茸飯