“某氏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぼうし60.0%
なにがし20.0%
なにがしし10.0%
なにがしうぢ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
拳闘けんとう某氏ぼうしのように責任を感じて丸坊主まるぼうずになったひともいましたが、やはり気恥きはずかしさやひがみもあり張りめた気も一遍いっぺんに折れた、がっかりさで
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
石州浜田六万四千石……船つきのみなとを抱えて、内福の聞こえのあった松平某氏なにがしが、仔細しさいあって、ここの片原五万四千石、——遠僻えんぺきの荒地に国がえとなった。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
自分は知人某氏なにがししを両国にうて第二の避難をはかった。侠気と同情に富める某氏なにがししは全力を尽して奔走してくれた。家族はことごとく自分の二階へ引取ってくれ、牛は回向院えこういんの庭に置くことを諾された。
水害雑録 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
藩内二百石の馬廻り某氏なにがしうぢ娘御むすめごにしてお奈美殿となん呼べる今年十六の女性なりしが、御家老の家柄にして屈指の大身なる藤倉大和殿夫婦を仲人に立て、娘御の両親も承知の旨答へ来りしてい
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)