“果無”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はかな88.9%
はてしな11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
北海道へ帰って、終戦直前の切迫した雰囲気の中で、今から考えてみれば果無はかない努力を続けているうちに、鎌倉での話などはつい忘れてしまった。
小さい機縁 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
その哀しき風景のかげにかくれた果無はかない人生とが、いかにかの女の孤獨なたましひを泪ぐましめたか?‥‥それにかの女のこたへたのがこの作である。
しばらおし問答の末彼はつひに満枝をらつし去れり。あとに貫一は悪夢の覚めたる如くしきり太息ためいきいたりしが、やがてん方無げにまくらに就きてよりは、見るべき物もあらぬかたに、果無はてしなく目を奪れゐたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)