果無はてしな)” の例文
しばらおし問答の末彼はつひに満枝をらつし去れり。あとに貫一は悪夢の覚めたる如くしきり太息ためいきいたりしが、やがてん方無げにまくらに就きてよりは、見るべき物もあらぬかたに、果無はてしなく目を奪れゐたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)