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東男
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あずまおとこ
ふりがな文庫
“
東男
(
あずまおとこ
)” の例文
縁
(
えにし
)
があらばゆるゆるとか申しおったが、
東男
(
あずまおとこ
)
はとかく
情強
(
じょうごわ
)
じゃほどに、深入りせぬがよかろうぞとな。よいか。しかと申し伝えろよ
旗本退屈男:04 第四話 京へ上った退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
あいつらはあれで
東男
(
あずまおとこ
)
には相違があせんが、京女に持てるという柄じゃがあせん、つまり、コレでげすよ、コレの威光で持てるんでげす。
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「京男と
異
(
ちが
)
って
東男
(
あずまおとこ
)
には、よいところがあるかもしれないからねえ、お前達二人も連れて行って、東男を見せてあげよう」
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
夫婦かいな、と、抜かしゃがって、何うどすえ、と、称めやがらねえから、一番、おどかしてやったんで——何うも、京
女郎
(
おんな
)
に、
東男
(
あずまおとこ
)
なんて、何を云ってやがる。
南国太平記
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
それに比ぶれば、七三郎どのの巴之丞は、都にて初ての狂言じゃ。京の
濡事師
(
ぬれごとし
)
とはまた違うて、やさしい
裡
(
うち
)
にも、
東男
(
あずまおとこ
)
のきついところがあるのが、てんと
堪
(
たま
)
らぬところじゃ
藤十郎の恋
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
▼ もっと見る
この物語のあった当時の綾麿は二十一歳の、血統が血統だけに、典型的な
東男
(
あずまおとこ
)
でした。
奇談クラブ〔戦後版〕:07 観音様の頬
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
情がうつるかと聞いたんだってえのよ、返事がとんちんかんだから、
厭
(
いや
)
な
奴
(
やつ
)
だと思われようってもんさ。だけれど、その時いってたね、
東男
(
あずまおとこ
)
は金ばなれがいいってさ。そういったってお前さん。
旧聞日本橋:11 朝散太夫の末裔
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
東男
(
あずまおとこ
)
に
京女
(
きょうおんな
)
という
諺
(
ことわざ
)
はいつごろから出来たものか知らないが、事実はこの時代にやはりそうであったものだそうであります。
大菩薩峠:06 間の山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
京都へ行って見さっし、長州だといったところで、薩摩だといったところで、江戸のさむらいほど京女に持てるのはありゃしませんぜ、京女に鼠なきをさせるのは、
東男
(
あずまおとこ
)
に限ったものでゲス
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
東男
(
あずまおとこ
)
を気取ったやからが、かなりいい気な
耽溺
(
たんでき
)
をしていたたあいなさ。
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
“東男”の解説
東男(あづまをとこ)とは、東国・関東地方生まれの男の古称。女性らしいとされる京都の女性(京女)に対して、さっぱりとした男らしい男のことをいう。関東武者をさして言うこともある。
(出典:Wikipedia)
東
常用漢字
小2
部首:⽊
8画
男
常用漢字
小1
部首:⽥
7画
“東”で始まる語句
東
東京
東雲
東風
東山
東寺
東南
東屋
東方
東路