村役人むらやくにん)” の例文
はねたりけりかゝりし程にところ村役人むらやくにん等は二ヶ所にての騷動さうどうを聞傳て追々に馳集り先友次郎等を取圍とりかこみ事の樣子を聞けるに友次郎はかたち
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
たずねて村役人むらやくにんいえへいくと、あらわれたのは、はなさきちかかるように眼鏡めがねをかけた老人ろうじんでしたので、盗人ぬすびとたちはまず安心あんしんしました。
花のき村と盗人たち (新字新仮名) / 新美南吉(著)
イヤ控ますまい九助が事は村役人むらやくにんへ御きゝなされませ隣村の名主共へ御尋ねなされても日來の行状ぎやうじやうは知れますと申を理左衞門大音だいおん默止だまれ三五郎と云を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「もう、てだてがありませんよ。ただひとつのこっているてだては、村役人むらやくにんのところへうったえることだが、かしらもまさかあそこへはきたくないでしょう。」
花のき村と盗人たち (新字新仮名) / 新美南吉(著)
釜右ヱ門かまえもんがいいました。村役人むらやくにんというのは、いまでいえば駐在巡査ちゅうざいじゅんさのようなものであります。
花のき村と盗人たち (新字新仮名) / 新美南吉(著)
扨又重四郎の大津屋段右衞門はすゞもりにて三五郎を殺害せつがいして最早もはやわざはひの根をのぞきしと大きに悦び藤澤宿なる我が家へ歸り何喰なにくはぬ顏にて居たりける所に役人やくにん中は重四郎を召捕めしとらんと藤澤宿の村役人むらやくにん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)