朝光あさかげ)” の例文
智恵子は堅く目をつぶつて、幽かに唸りながら、不図、今し方戸外そとへ出た時まだ日出前の水の様な朝光あさかげが、快く流れてゐた事を思出した。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
朝光あさかげ雲居くもゐ立ち立ち、夕光ゆふかげうしほ満ち満つ。げにここは耶馬台やまとの国、不知火しらぬひや筑紫潟、我がさとは善しや。
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
智惠子は堅く目を瞑つて、幽かに唸りながら、不※、今し方戸外へ出た時まだ日の出前の水の樣な朝光あさかげが、快く流れてゐた事を思ひ出した。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
墨を磨り若かへるでは朝光あさかげのすずしきがほどをゆとりもたなむ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
朝光あさかげにあかき芙蓉をほめてゐてすがすがし妻と麺麭パンもぎり食ふ
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ゆたに立ちて乳をしぼらせてゐたりけり母牛おやうしはよしこの朝光あさかげ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
焼場道ややに咲きつぐ木はちすのよき朝光あさかげとなりて来らしも
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
朝光あさかげのほのくれなゐの茱萸ぐみのはな目にあきらけき雨を保てり
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
朝光あさかげに牝牛曳き出だししぼる乳の雑草あらくさをうつにひほとばしり
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
吾が宿の朝光あさかげごとに咲く花の芙蓉の盛りおとろへにけり
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
朝光あさかげ此方こなたゆ射せば縞目なす高粱カオリヤンの根は雪のごと見ゆ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
朝光あさかげの貴くあか御産殿みうぶやに國母はさめ御眼みめなごやかに
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
朝光あさかげの貴くあか御産殿みうぶやに国母はさめ御眼みめなごやかに
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
朝光あさかげ
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)