日月にちげつ)” の例文
あわよくば、尊氏の首、直義の首、いずれなりと、わが槍先にけて、日月にちげついまだちず、と世へ叫べるかもしれまいぞ
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「……ははあ、じゃあやッぱり……いや、すると七日目毎にられたと言う事になるじゃあないですか⁉ とすると、今日は月曜日ですから、日月にちげつ……と、つまり日曜日の朝毎にられたんですね」
とむらい機関車 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
阿蘇あそ靈地れいちからはたまみつたともいひ、また性空上人しようくうしようにん霧島きりしま頂上ちようじよう參籠さんろうして神體しんたい見屆みとゞけたといふ。それによれば周圍しゆうい三丈さんじようなが十餘丈じゆうよじようつの枯木こぼくごとく、日月にちげつごと大蛇おろちなりきと。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
このさい、親王の中書軍ちゅうしょぐんがささげていた日月にちげつの錦の旗が、とつぜん突風に狂い、竿頭かんとうから地に落ちたので、人々みな
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)