よんどこ)” の例文
新字:
止められ劔道けんだう御指南ごしなん下され候樣にとしひて申けるゆゑ半四郎もよんどころなく然らば四十九日の立迄は滯留たいりうせんとて此所に止まり養父の門弟に稽古けいこ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
今度のこともよんどころなく頼まれたのであるとしきりに訴えたが、彼女かれの涙は名奉行の心を動かすことはできなかった。しかし名奉行にも涙が無いのではなかった。
黄八丈の小袖 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
なす者の申口に當月廿二日の夜丑滿頃うしみつごろさふらひ體の者二人をこぢ明て入來り一人は拔身ぬきみもち一人は私しをとらへて此きず療治れうぢいたせ然もなくば切殺きりころすと申候につきよんどころ無療治れうぢ致し膏藥かうやく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
重役へ願ひしが自己じこ言状いひじやうを立んとて取上られずよんどころなく今朝直願に及びしが是又御親子の御愛情あいじやうひかされ給ひ筋違すぢちがひの事重役を蔑如べつじよし大法に背くとの趣きにて重き上意をかうむり予は閉門へいもん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)