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抜打
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ぬきうち
ふりがな文庫
“
抜打
(
ぬきうち
)” の例文
旧字:
拔打
永禪は
不図
(
ふと
)
後
(
うしろ
)
に火縄の光るのを見て、
此奴
(
こいつ
)
飛道具
(
とびどうぐ
)
を持って来たと思うからずーんと飛掛り、
抜打
(
ぬきうち
)
に胸のあたりへ切付けました。
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
巨獣の
斑紋
(
はんもん
)
のように二筋三筋キラリと光って、夏の富士にして始めて見るところの、
威嚇
(
いかく
)
的な紫色が、
抜打
(
ぬきうち
)
に稲妻でもひらめかしそうに、うつぼつと眉に迫って来る。
不尽の高根
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
一四〇
さるから
兄長
(
このかみ
)
、何故此の国に足をとどむべき。吾、今信義を重んじて
態々
(
わざわざ
)
ここに来る。汝は又不義のために
汚名
(
をめい
)
をのこせとて、いひもをはらず
抜打
(
ぬきうち
)
に斬りつくれば、一
刀
(
かたな
)
にてそこに倒る。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
相役聞きも果てず、いかにも某は茶事の心得なし、一徹なる
武辺者
(
ぶへんもの
)
なり、諸芸に堪能なるお手前の
表芸
(
おもてげい
)
が見たしと申すや否や、つと立ち上がり、旅館の床の間なる刀掛より刀を取り、
抜打
(
ぬきうち
)
に切つけ候。
興津弥五右衛門の遺書(初稿)
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
と倒れて起上ろうとする所を、早く大刀の
柄
(
つか
)
に手をかけると見えましたが
抜打
(
ぬきうち
)
に織江の肩先深く切付けたから堪りません。
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
実に文武兼備と講釈師なら
誉
(
ほめ
)
る立派な殿様でございますなれども、そこはお大名の疳癪で、
甚
(
ひど
)
く逆らって参ると、
直
(
すぐ
)
に
抜打
(
ぬきうち
)
に御家来の首がコロリなどゝいう事が有るもので
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ガバ/\/\と泡のような物を吐いて土をむしり木の根方へ頭をこすり附けて横っ倒しに
斃
(
たお
)
れるのを見て、怪しの侍が
抜打
(
ぬきうち
)
にすうと犬の首を
斬落
(
きりおと
)
して、懐から紙を取出し、すっかり血を
拭
(
ぬぐ
)
い
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と
覗
(
うかゞ
)
う傳助の
素頭
(
すこうべ
)
を、すぽんと
抜打
(
ぬきうち
)
にしましたが、傳助は
好
(
い
)
い面の皮。
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
抜
常用漢字
中学
部首:⼿
7画
打
常用漢字
小3
部首:⼿
5画
“抜”で始まる語句
抜
抜刀
抜擢
抜身
抜足
抜萃
抜目
抜出
抜衣紋
抜手