“打惑”の読み方と例文
読み方割合
うちまど100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
打惑(うちまど)ひて入(い)りかねたる彼の目前(まのあたり)に、可疑(うたがはし)き女客も未(いま)だ背(そむ)けたる面(おもて)を回(めぐら)さず、細雨(さいう)静(しづか)に庭樹(ていじゆ)を撲(う)ちて滴(したた)る翠(みどり)は内を照せり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
未(ま)だ服さざりし毒の俄(にはか)に変じて、この薬と成れる不思議は、喜ぶとよりは愕(おどろ)かれ、愕くとよりは打惑(うちまど)はれ、惑ふとよりは怪(あやし)まれて、鬼か、神か、人ならば、如何(いか)なる人かと
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
又想ふに、彼は決して自ら尤(とがむ)るところなど有るに非ずして、止(た)だその性(せい)の多羞(シャイ)なるが故のみか、未だ知るべからず。この二者(ふたつ)の前(さき)のをも取り難く、さすがに後のにも頷(うなづ)きかねて、彼は又新(あらた)に打惑(うちまど)へり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)