トップ
>
手柄顔
>
てがらがお
ふりがな文庫
“
手柄顔
(
てがらがお
)” の例文
きっと
手柄顔
(
てがらがお
)
に
吹聴
(
ふいちょう
)
するに違いない。そうして俺が蜜柑の袋を投げたと分りゃ、皆の頭がそっちへ向かうというもんじゃねえか。
指環
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
江畔
(
こうはん
)
の大地主
穆家
(
ぼくけ
)
では、明けがた大勢の客を迎え入れていた。息子二人は
手柄顔
(
てがらがお
)
に、
江上
(
こうじょう
)
から連れ帰った珍客の
宋江
(
そうこう
)
を、まずわが親にひきあわせる。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
猫のお産の話を事細やかに説明して、「お産の
取上爺
(
とりあげじじい
)
となったのは弁慶と僕だけだろう。が、
卿
(
きょう
)
の
君
(
きみ
)
よりは猫の方がよっぽど
豪
(
えら
)
かった、」と
手柄顔
(
てがらがお
)
をした。
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
それらを私は幸田、中西、尾崎の諸君に
手柄顔
(
てがらがお
)
をして見せたものであった。
明治十年前後
(新字新仮名)
/
淡島寒月
(著)
笑わしたり、焦らしたり、どぎまぎさしたりする。そうして、面白そうな
手柄顔
(
てがらがお
)
を、母に見せれば母への面目は立つ。兄と
一
(
はじめ
)
に見せれば、
両人
(
ふたり
)
への
意趣返
(
いしゅがえ
)
しになる。——それまでは話すまい。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
今度は粘液もずっと
減
(
へ
)
っていた。「ああ、今晩は少のうございますね」手洗いの湯をすすめに来た母はほとんど
手柄顔
(
てがらがお
)
にこう云った。自分も安心をしなかったにしろ、安心に近い
寛
(
くつろ
)
ぎを感じた。
子供の病気:一游亭に
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
幸吉
(
こうきち
)
が
店
(
みせ
)
へ
帰
(
かえ
)
ると、
仕事場
(
しごとば
)
に
立
(
た
)
っていた
叔父
(
おじ
)
さんは、さも
手柄顔
(
てがらがお
)
をして
花の咲く前
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あるいは三角や四角の恋愛を臆面もなく
手柄顔
(
てがらがお
)
に告白するのを少しも
怪
(
あやし
)
まない今から考えると、ただこれだけで葬むられてしまったのは誠に気の毒であった。
美妙斎美妙
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
柄
常用漢字
中学
部首:⽊
9画
顔
常用漢字
小2
部首:⾴
18画
“手柄”で始まる語句
手柄
手柄話
手柄山正繁
手柄岡持
手柄名
手柄噺
手柄相
手柄者
手柄談