たは)” の例文
新字:
わがこころはなつかしくやるせなくたはれかなしむ。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
あだし人責めも來なくに空しかる影のたはわざ
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
承まはり候者かな小夜衣とは何のことにて候や夫はまつたく門違かどちがひにて有るべし然樣のことは夢にも覺え候はず何か御心得ちがひ成るべし拙者せつしやは町醫村井長庵と申す者にて候と聞より然ればたはむれにてもなきかと千太郎は大いに驚怖おどろき先日私し近邊きんぺんの料理茶屋の二階にて御目に懸り眼前がんぜんに貴殿へお渡し申したる五十兩の金子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
たはれ浮かれて鄙びたる下司げすのしらべに忘るれど
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
かたぶけ是は/\何方いづかたより御越にや何處の御方樣にて候ひしか御病人なるや又御見舞みまひに上りますのでござるかと思ひも寄らぬ挨拶に千太郎は長庵がたはむれにやと思ひけれどもなほ叮嚀ていねいによもやお見忘れはなさるまじ私しは伊勢屋五兵衞の養子せがれ千太郎にて候なり段々と小夜衣がとこに付いてはお骨折ほねをりなにとも有難くぞんじ奉つる夫れ付き今日は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)