戀衣こひぎぬ)” の例文
新字:恋衣
山家やまが村里むらざと薄紅うすくれなゐ蕎麥そばきりあはしげれるなかに、うづらけば山鳩やまばとこだまする。掛稻かけいねあたゝかう、かぶらはや初霜はつしもけて、細流せゝらぎまた杜若かきつばたひるつきわたかりは、また戀衣こひぎぬ縫目ぬひめにこそ。
五月より (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)