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惣髪
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そうはつ
ふりがな文庫
“
惣髪
(
そうはつ
)” の例文
旧字:
惣髮
菊五郎の光俊は
惣髪
(
そうはつ
)
にて、金の新月の前立物ある
二谷
(
にのたに
)
といふ
兜
(
かぶと
)
を負ひ、紺糸
縅
(
おどし
)
の
鎧
(
よろい
)
、お約束の雲竜の陣羽織にて立派なり。
明治座評:(明治二十九年四月)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
と、精々いなせに飛びこんでゆくと! 聞き覚えのある謡曲の声とともに、よもぎのような
惣髪
(
そうはつ
)
のあたまが一つ、せまい湯船の隅にうだっている。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
従前通りの
惣髪
(
そうはつ
)
を整理して、念入りに撫でつけて、別製の油でもつけさえすれば仕事が済むのだと、
無雑作
(
むぞうさ
)
に考えて、先生の頭へ
櫛
(
くし
)
を当てようとすると
大菩薩峠:25 みちりやの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
評判の
惣髪
(
そうはつ
)
を
奴
(
やっこ
)
びんに剃り落して商人に化け、備中
連
(
つれ
)
島の三宅定太郎を頼って、さしづめ別宅の鉄物店に番頭と称して居ることになったがその後一年ばかり、本人手記によると
志士と経済
(新字新仮名)
/
服部之総
(著)
すると一室に、赤い広袖を着た人物が、
惣髪
(
そうはつ
)
の頭を下げ、大小を前へさし出して
剣の四君子:05 小野忠明
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
眺め「おいとしや親父様、己の
性根
(
しょうね
)
が悪い故」にて自分を指し「御相談の相手もなく、
前髪
(
まえがみ
)
の首を
惣髪
(
そうはつ
)
にして渡さうたあ、量見ちげえのあぶねえ仕事だ」
いがみの権太:(明治二十九年一月、明治座)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
髪は
惣髪
(
そうはつ
)
に結んであるので、一見、女にも見まほしいといったような
優男
(
やさおとこ
)
には見えるが、そこに、なんとなく稜々たる気骨の犯し難きものを、白雲が見て取りました。
大菩薩峠:31 勿来の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
祭文語りは
惣髪
(
そうはつ
)
を肩にかけ、
下頤
(
したあご
)
に
髯
(
ひげ
)
を生やし、黒木綿を着て、小脇差を一本さし、首に
輪宝
(
りんぽう
)
の
輪袈裟
(
わげさ
)
をかけ、右の手に小さな
錫杖
(
しゃくじょう
)
、左には
法螺
(
ほら
)
の貝、善光寺縁起から
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
惣髪
(
そうはつ
)
にして二つに撫でつけた
塚原卜伝
(
つかはらぼくでん
)
の出来損ないのような親爺が、まさか長者町の道庵だとは思われませんから、やはり、変な親爺が、世話を焼いているなぐらいの程度で
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
但しその道庵先生でないことは、頭が
慈姑
(
くわい
)
でなく、正雪まがいの
惣髪
(
そうはつ
)
になっている。道庵先生よりもう少し色が黒く——皮肉なところは似ているが、あれよりまた少々下品になっている。
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
惣
漢検準1級
部首:⼼
12画
髪
常用漢字
中学
部首:⾽
14画
“惣”で始まる語句
惣菜
惣領
惣
惣身
惣門
惣助
惣嫁
惣太
惣吉
惣左