惣勢そうぜい)” の例文
俄然がぜん、士卒はさわぎ始めた。こう来ればこう出る当然な歩みをして来ながら、われにもあらぬ眼をみはって、一颯いっさつ、冷風に吹かれるや否、惣勢そうぜい足なみをすくみ止めた。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三人さんにん各自てんで手分てわけをして、会員くわいゝん募集ぼしうする事につた、学校にる者、ならび其以外それいぐわいの者をも語合かたらつて、惣勢そうぜい二十五にんましたらうか、其内そのうち過半くわはん予備門よびもんの学生でした
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
降蔵は六番の土蔵にいたが、その時白洲しらすに引き出されて、五日より十日まで惣勢そうぜいかわるがわる訊問じんもんを受けた。浪士らのうち、百三十四人は十五日に、百三人は十六日に打ち首になった。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
スルト接待員はいさい承知して、ず人数を聞糺ききただし、惣勢そうぜい三十何人とわかっ
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)