“息遣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いきづか71.4%
いきづかい14.3%
いきづかひ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昨夜ゆうべよいから容子が変なので行李の産所へ入れるとは直ぐ飛出して息遣いきづかいも苦しそうに喏々ニヤニヤきながら頻りと身体からだをこすりつけて変な容子をする。
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
車に乗るときどんよりした不愉快な空を仰いで、風の吹く中へ車夫をけさした。路は歯の廻らないほど泥濘ぬかっているので、車夫のはあはあいう息遣いきづかいが、風にさらわれて行く途中で、折々余の耳をかすめた。
三山居士 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「やあ、此方こつちへ」と席を勧めたのが代助にはやうやうであつた。誠吾は席にくや否や、扇子を出して、上布じやうふえりひらく様に、かぜを送つた。此暑さに脂肪しぼうけて苦しいと見えて、荒い息遣いきづかひをした。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)