從姉妹いとこ)” の例文
新字:従姉妹
從姉妹いとこたちも、まだ母親の處に呼ばれてゐなかつた。イライザは、帽子をかぶり、温かい庭着ガーデン・コートを着て、彼女の家禽かきんの處に行つてをやらうとしてゐた。その仕事を彼女は氣に入つてゐた。
いづれ本人達の望みもたしかめた上、妹娘のお鳥に娶合めあはせるか、それとも、一度は髮まで切りましたが從姉妹いとこのお銀と一緒にして世帶を持たせるか——まア、そんなことはかないで下さい。
心細こゝろぼそことには、鹽尻しほじりでも、一人ひとりおなしつ乘込のりこまなかつた。……宿しゆくは、八重垣姫やへがきひめと、隨筆ずゐひつで、餘所よそながら、未見みけん知己ちき初對面しよたいめん從姉妹いとこと、伯父をぢさんぐらゐにおもつてたのに。………
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
木犀もくせい可愛かはい從姉妹いとこの匂、子供の戀、眞味を飾る微笑ほゝゑみ
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
私がたつた獨りで眠る小部屋を私にあてがひ、食事も獨りぽつちでするやうにと云ひわたし、また私の從姉妹いとこたちが、いつも客間で過してゐる時に、一日中私は子供部屋で過すようにと命じた。
尤も二人は從姉妹いとこ同志で、お縫は二十歳はたち、お萬は十九。
私は二人の從姉妹いとこに間に坐つて、一方からは全然無視され