張出はりだ)” の例文
いくら大胆だいたん竹童ちくどうでも、まさか人穴城ひとあなじょうのなかへはいるまいと思っていると、あんのじょう、れいの望楼ぼうろう張出はりだし——さっき呂宋兵衛るそんべえたちのいたところから
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……その玄關げんくわん六疊ろくでふの、みぎ𢌞まはえんにはに、物數寄ものずきせて六疊ろくでふ十疊じふでふつぎ八疊はちでふつゞいて八疊はちでふかは張出はりだしの欄干下らんかんしたを、茶船ちやぶね浩々かう/\ぎ、傳馬船てんま洋々やう/\としてうかぶ。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
臺所だいどころせま張出はりだしで、おさんはれてから自分じぶん行水ぎやうずゐ使つかつた。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)