“弟(いろと)” の例文
吾(あ)は老い、吾(あ)は嘆けり。吾(あ)は白し、早や輝けり。吾(あ)は消えむ、ああ早や、吾(あ)が妻、吾(あ)が子、吾(あ)が弟(いろと)、吾(あ)が族(ぞう)の、残れる者、ことごとく滅(めつ)せん。
篁 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ここにその兄(いろせ)火照の命その鉤を乞ひて、「山幸もおのが幸幸。海幸もおのが幸幸。今はおのもおのも幸返さむ」といふ時に、その弟(いろと)火遠理の命答へて曰はく
一柱の御子和知都美(わちつみ)の命は、淡道(あはぢ)の御井(みゐ)の宮三にましき。かれこの王(みこ)、女(むすめ)二柱ましき。兄(いろね)の名は繩伊呂泥(はへいろね)、またの名は意富夜麻登久邇阿禮(おほやまとくにあれ)比賣の命、弟(いろと)の名は繩伊呂杼(はへいろとど)なり四。
吾(あ)が妻、吾(あ)が子、吾(あ)が弟(いろと)
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
かれ兵(つはもの)を持ちて、入りて殺(し)せむとする時に、手足わななきてえ殺せたまはず。かれここにその弟(いろと)神沼河耳の命、その兄の持てる兵(つはもの)を乞ひ取りて、入りて當藝志美美を殺(し)せたまひき。