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引負
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ひきおひ
十一文づゝ二年
半餘りも
滯らば
大抵三十文
計りの
引負となるべし。
閏月は
即ちこの三十文の
引負を一月にまとめて
拂ふことゝ
知るべし。
婦人の方は、先方で請出すと云ふのなら、
此方でも請出すまでの事。さうして、貴方の
引負は
若干ばかりの
額に成るのですか
したりけん
懷中より
書付一通取出し扨此書付は久八殿が
拙者の
引負引受て呉られし後日の
證據に渡し
置と
言ひながら兩人の前にさし置きける其文は
仰ぎ地に
伏て
悲しみ歎き我が身程世に
因果なる者はなし主人の養子が
引負を身に引受てかく
恥も若旦那樣を
眞人間にして上たさに
厭はゞこそ
猶御異見を
又私はその
引負の為に、主人から告訴致されまして、
活きてをりますれば、その筋の手に掛りますので、
如何にとも
致方が御座いませんゆゑ、
無分別とは知りつつも、つい
突迫めまして
勘兵衞聞入ず
勿々急には金子の
調達出來兼る
間先旦那の方にて御才覺下さるべし彌七
引負は追々御勘定申さんと云を